短艇部長に詫び続けた石井五郎の霊
どんな伝承か
昭和十年一月二十六日、仙台の土井晩翠宅の二階に大学教授や遭難関係者ら三十五、六名が集まり、霊媒小林寿子を通じて二高ボート部遭難者の招霊が行われた。寿子の口から「僕五郎です」と名乗る若い男の声が出て、選手を指導していた大学生石井五郎の霊が、野蒜を出発したときからの顛末を詳しく語り出した。話が一段落つくと霊は「ここはどこか」と問い、列席の人々に握手を求めて言葉を交わしたが、その中の一人にしがみつき「先生すみません」としきりに詫びた。土井夫人が尋ねると、その人は二高短艇部長だったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
あの世はあった―文豪たちは見た、ふるえた(三浦正雄・昭和50年代(1975年前後推定))
文豪たちの心霊体験(あの世はあった)/遠藤周作・三浦朱門の怪異/海外(フランス)での幽霊/怪音と怨念/あの世は存在するか