会社の方角から聞こえた妻の呼び声
どんな伝承か
1978年6月19日午後4時25分、山本佳人は外勤を終え甲府市内の会社へ徒歩で戻る途中、路地の角のあたりから「佳人さーん!」と呼ぶ妻の明るい声を聴いた。妻がそこにいるはずはなく空耳だと思い直したが、五分後に会社へ戻ると、従業員の女性から奥さんより電話があったと告げられ、その電話はちょうど五分ほど前だったと判明した。著者はこれを、二十五キロ離れた塩山市内の病院にいた妻が会社への連絡を強く意識したことによる共感・透聴現象と分析した。
原典より
私は反射的に、先刻の「声」のことを思い出し、「その電話は五分くらい前にあったんじゃないですか?」とたずねた。—— 体験・超心理学(山本佳人・超心理学・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
体験・超心理学(山本佳人・超心理学・1980年(昭和55年))
『体験・超心理学』は、山本佳人が一九八〇年に著した超心理学の実践書である。高校時代の植物との交感の体験に始まり、のちに妻や友人と重ねたESP実験をもとに、テレパシー、透視・透聴、予知・過去知、念力・念写の原理と、その能力を開く練習の方法を説く。全五章からなり、最後の章では透視や念力を病気の治療に用いる「パラ・サイコセラピー」を論じ、あとがきで七〇年代のオカルトブームと自身のUFO研究との関わりを振り返る。