笹原を渡る幼児連れの山女
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どんな伝承か
山口村の吉兵衛という家の主人が、根子立という山に入り、笹を刈って束にし、担いで立ち上がろうとした時、笹原の上を風が吹き渡るのに気づいて見ると、奥のほうの林の中から幼児を負った若い女が笹原の上を歩いてこちらへ来るのであった。きわめてあでやかな女で、長い黒髪を垂れていた。児を結び付けた紐は藤の蔓、着ている衣類は世の常の縞物だが、裾のあたりはぼろぼろに破れ、いろいろの木の葉を添えて綴ってあった。足は地に着くとも覚えず、事もなげに近寄って男のすぐ前を通り過ぎていった。この人はその折の恐ろしさから患い始め、久しく病んで近ごろ亡くなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪談の世界(山田野理夫・昭和中期(1977年頃))
ザシキワラシ(座敷童子)と福の神(怪談の世界)/遠野・東北の怪異伝承/家運の盛衰と怪音/妖怪と幽霊譚/山田野理夫の怪談採集
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