旧軍港の病院で寒いと訴えた影
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どんな伝承か
著者が弘前大学の研究室にいた頃、八月二十日の午前三時半頃の体験である。前日、恩師のY教授と友人の医師A君と三人で当地へ来て、仲間のいる病院に立ち寄り、歓談したのちその病院に泊まった。A君に起こされると、閉めたはずのドアが二十センチほど内側に開いており、足音がドアの前を通るたびに黒い影のようなものが横切る。どなたですかと声をかけると足音はぴたりと止まり、「寒いんです。とても寒いんです」という物悲しい声が返った。翌朝、病院長から、この病院は大戦末期に軍港が米機の空襲を受け、負傷した海軍兵士たちで廊下も部屋も血の海と化したと聞かされた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私は幽霊を見た(東雅夫(編者)・昭和中期~後期(推定1970年代~1980年代))
私は幽霊を見た=怖い怪異体験(東雅夫編)/人魂・鬼火・狐火/機関車・電車の怪/各地の幽霊目撃談/不気味な怪音と怪異
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