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廃坑の小屋で髪を梳く女

所在地岩手県盛岡市
年代昭和十一年
登場佐藤基三、葛西紀枝、報告者
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話
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どんな伝承か

昭和十一年の真夏、語り手は盛岡市からツナギ温泉へ向かって一人で徒歩で出発した。近道をするつもりで山路に入り込み、山の廃坑に出てしまう。宵のうちに目的地へ着けそうもないので、以前は人夫小屋であったらしい一軒の建物に泊めてもらった。八畳ほどの一部屋で床につくと、掛蒲団が妙に重くなる。気味悪くなって上体を起こすと、足もとに蒼白い顔の痩せこけた女が立ち、髪を梳きながらこちらを見つめていた。「どなたッ」と叫ぶと女は音もなく消えた。翌朝、老夫婦は、かつてこの建物に売られてきた娘がいじめ抜かれて死んだのだと語った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)

松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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