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弁当持参で見物した壮丁検査

所在地岩手県花巻市
年代明治三十年
登場高橋峯次郎、菊池敬一
出典現代民話考 ― 軍隊

どんな伝承か

明治三十年頃の話である。初めて壮丁検査(兵隊検査)が施行された日清戦争前後のこと、「なんでも丸裸にされて検査されるそうだ」「見物に行こう」と、当地区の人々が弁当持参で出かけたという。場所は花巻市の某寺であったと伝わる。今までいばっていた地主や金持ちの息子が丸裸にされて検査されるのを、「いい気味だ」と握り飯を食いながらたっぷり見物したものだという。徴兵検査が村の見世物であった時代の記憶を、和賀郡の高橋峯次郎が語ったものである。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 軍隊(松谷みよ子・民話・口承文芸)

『現代民話考 ― 軍隊』は、松谷みよ子が編んだ、軍隊と戦争をめぐる現代の民話の集成である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きによって寄せられた話をもとに、十五年戦争を中心に徴兵検査から新兵のしごき、戦地、虐殺や飢え、敗戦、収容所、戦犯、軍隊生活の怪談までを収める。巻頭に序文「明日の民話のために」と論考「軍隊考」を置き、十三の部に分けた各話の末に話者と回答者の名と在住地を記す。

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