仇討ちに刀を借りた大猿と鷲切の名
どんな伝承か
薬師堂前に置いた刀が消え、能登石動山の老僧が占って四足の手に渡ると告げる。夜、大猿のような獣が来て、子を鷲に殺された仇討ちに刀を借りたと詫び、鷲の半身とともに刀を返した。刀は鷲切と名付けられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の怪談(田中貢太郎・河出文庫・1985年(昭和60年))
『日本の怪談』は、田中貢太郎の怪談を昭和四十五年桃源社刊『日本怪談全集』から抜き出した文庫本で、昭和六十年十二月に河出書房新社から発行された。「宝蔵の短刀」「八人みさきの話」など土佐の城下や村の話をはじめ、江戸・京・吉野などを舞台にした幽霊・狐狸・猿・魔物の話を、会話の多い語り口で収める。二十七篇の後に尾崎秀樹の解説を付し、高知に生まれた作者の生涯と怪談・妖異譚への傾倒をたどっている。