健康なまま起きた少年の体外離脱
どんな伝承か
体外離脱は臨死状態でなくても起こる。旭川市のK・K(男・三十五歳)は、小学五年生のとき、怪我も病気もなく、ただベッドにごろりと寝ていただけで体験した。気づくと自分の部屋の上のほうにいて、ベッドに寝ている自分を見下ろしていた。そのままどんどん上がり、途中で止まって下を見ると、ヘリコプターでホバリングしているようで、屋根を透かしてまだ自分が見えた。どこへでも行ける気がしたが、急に引き戻される感じがして部屋の上に戻った。そのとき『行こうか』という声と、『お前はまだ来てはいけない。戻りなさい』という別の声がし、振り返ると三人の人がいた記憶があるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション)
『臨死体験(立花隆)』は、立花隆が著したノンフィクションである。一九九一年三月放送のNHKスペシャルのための取材を出発点に、日本と欧米の体験者の証言、キュブラー・ロスやムーディら研究者への聞き取り、「文藝春秋」連載中に寄せられた体験談を収める。体外離脱、光の体験、文化による体験の差、感覚遮断や脳の仕組みを章ごとに論じ、末尾で現実体験説と脳内現象説を比べたうえで、著者は基本的に脳内現象説に立つと述べる。