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病人の苦痛を引き受ける霊媒

所在地山形県鶴岡市
年代明治30年前後
登場長南年恵
出典近代日本霊異実録

どんな伝承か

高野寿直が長南家に居たのは明治三十年から三十四年までである。その間、近郷近在の難病者で救いを求める者が随分たくさん参り、年恵の母はその応対にいつも忙殺されていた。病人が来ると、年恵の躯には病人の病苦そのままの苦痛が起こったので、実に並大抵の苦労ではなかった。物忌みも厳しく、年恵は絶えずこれにも苦しめられた。心なき人々が汚れた躯で願いに来ると、その咎を年恵が引き受けてしまうのである。それでも一心に助けを乞う人々を不憫に思い、嫌な顔一つせず神に願ってやるので、いつとはなしに依頼者が集まり、少ない時も数人、多い時は二、三十人に及ぶことがあったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・1966年(昭和41年))

『近代日本霊異実録』は、笠井鎮夫が著して昭和四十一年に昭森社から初版を出した、幕末から近代の神憑りと霊異の記録で、ここに収めるのは昭和四十八年に山雅房から出た複刻版である。金光教・黒住教・天理教・大本の教祖の神憑り、井上正鉄の求道、宮地常磐・堅磐父子や河野至道の神仙譚、天狗の弟子寅吉の話、長南年恵の奇跡などを、手記・写本・旧著を引いて語る。全十二録からなり、第一録には金光教に入信した著者の父の手記を収め、巻末にあとがきと著者略歴を置く。

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