荒木浅次の千里眼
どんな伝承か
明治期の千里眼流行のなかで名簿に載った千里眼者の一人、荒木浅次(三十五歳)。住所は奈良市(町処不詳)、奈良市役所の吏員で、能力発現の動機は不詳とされる。御船千鶴子・長尾郁子の悲劇を伝え聞いて、詐偽・欺瞞と言われるのを恐れて潜んでしまった霊能者が多い中で、名簿に記録された透視能力者である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊哲学の現状(高橋五郎・1919年(大正8年))
『心霊哲学の現状』は、高橋五郎が大正八年に著した心霊研究の概説書である。英国のロッジが戦死した子レイモンドの霊と交わした冥界通信をはじめ、欧米の交霊術と霊媒の実例を訳して紹介し、日本の催眠術と千里眼の流行、御船千鶴子・長尾郁子の事件、霊光や念写までを論じる。篇と章に分け、心霊哲学とキリスト教、クリスチャン・サイエンス、淘宮術との関係や、太霊道など国内の霊術諸派も取り上げ、ところどころに評註を添える。