寒戸から消え三十年後に帰った娘
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どんな伝承か
『遠野物語』八話は、黄昏に女や子供が家の外に出ていると神隠しに遭うと説き起こす。松崎村の寒戸という所の民家で、若い娘が梨の樹の下に草履を脱ぎ置いたまま行方知れずになった。三十年あまり過ぎたある日、親類知音の人々がその家に集まっていたところへ、ひどく老いさらばえたその女が帰ってきた。どうやって帰ってきたのかと問うと、人々に逢いたかったから帰ったのだと答えた。それではまた行こうと言って、再び跡を留めず消え失せた。その日は風が烈しく吹く日であった。それゆえ遠野郷の人は、今でも風の騒がしい日には、今日はサムトの婆が帰って来そうな日だと言うのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
黄昏綺譚(高橋克彦・幽霊・怪異体験・現代)
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遠野市の伝承
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