十一月十五日に売布神社へ参る紐落とし
どんな伝承か
島根県松江市のあたりには「紐落とし」という言葉がまだ残っていて、十一月十五日には子どもを着飾らせて売布神社などへ参る。東京の七五三の祝いと同じ趣旨の行事である。信州で帯結びや帯解きと呼ぶもの、福岡地方の紐落とし、熊本でカミマキというものも趣旨は変わらず、もとは紐のついた一つ身の着物から三つ身、四つ身に替え、新しい帯を結ぶ年ごろに行う神参りだったと著者は説明している。
原典より
一一月一五日には売布(めふ)神社などに着飾って神参りすること東京の七五三の祝いと同様。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。