お茶の水駅東口の無人運勢暦スタンド
どんな伝承か
明治五年に暦が改まったとき、吉凶を示す暦注はいったん取り除かれた。それでは物足りないという声に応えて、暦注つきの運勢暦が売られるようになる。都内のあちこちには無人のスタンドが置かれ、二十円を入れて自由に持ち帰るよう立て札が添えられていた。国電お茶の水駅の東口では、試験の結果を気にする大学生、通院する患者やその家族、結婚運を占う看護婦らが買い求め、一日平均二十冊がはけたと報じられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。