瘤取爺
どんな伝承か
村に二人の爺が隣り合って住み、一人は右の頬、一人は左の頬に瘤を下げていた。気立ての良い爺が山で雨に降られ、大木のうろで雨宿りするうち眠り込み、目を覚ますと鬼どもが焚火を囲んで酒盛りをして歌い踊っていた。面白くなって輪に飛び込んで踊ると、明晩も来い、来なければ大事な物を取ると言われ、思わず頬に手を当てたので、鬼は瘤を大事な物と思って取ってしまった。真似た欲深な隣の爺は歌も踊りもできず邪魔になるばかりで、瘤を返してやれと言われてもう片方の頬にも瘤をつけられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史・自治体史(民俗))
『成田市史 民俗編』第2節所収の昔話・笑話・伝説。千葉県成田市に伝わる口承を採録する。