四〇の提灯を竿に組んで捧げ持つ竿灯
どんな伝承か
松明が提灯の灯火に発展している例は多い。秋田市では竿灯と称して、高い竹竿に横の段を組み、四〇個の提灯を吊り下げたものを、倒さぬように捧げ持って歩く。これが秋田だけの思いつきでなかったことは、遠く離れた福岡県企救郡苅田の宇原八幡宮に、ヒヤマという同型のものがあるのでもわかる。ただしそちらは屋台の上に立てて二本棒でかつぐので、ずっと楽な仕事である。柱松や投げ松明と同じく、もとは火によって年を占う行事の流れをくむものである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・平山敏治郎・堀一郎ほか・日本民俗学大系・昭和(民俗学))
『日本民俗学大系 第8巻 信仰と民俗』。原田敏明・池上廣正・平山敏治郎・堀一郎らによる十論考からなる日本民間信仰の総合的研究。原田敏明「総説」は信仰と民俗、宗教の起原(スペンサーらの学説・アニミズム)、村の信仰と都会の宗教、シャマニズムを論じる。池上廣正「霊と神の種類とあらわれ方」は神の種類(名社大社の祭る神・雑神)、神のあらわれ方、霊の種類(人霊・自然霊)・霊威、農と神・田植えの儀礼を扱う。