八社の神輿が総社に集う連合祭り
どんな伝承か
美作真庭郡湯原町社(現・真庭市社)には、大字内の三か所に分かれて八つの神社があり、それぞれの神輿(または馬・鉾)が四月・九月・十一月の年三回、大字の中心にあたる「総社」、別名カミアツマリと呼ばれる地に集まる。この総社には「大御堂」の跡が残っており、かつては大きな寺院とその鎮守に対して村内八社が勢揃いする慣習があったものと考えられている。昭和二十二年に筆者が採訪した事例として記録されている。
原典より
美作真庭郡湯原町社には大字内に三ヵ所にわかれて八つの神社があり、この八社の神輿(または馬・鉾)が四月・九月・一一月の三回大字の中心の「総社」またはカミアツマリと称する地に集まる。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)
『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。