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宮中で素手で殺された陽成帝の乳母子

所在地京都府京都市北区
年代元慶七年(883)11月10日
登場源益、陽成帝、源益の乳母の主にあたる帝
出典日本の妖怪

どんな伝承か

元慶七年十一月十日、陽成帝の乳母の子である源益という男が、宮中で何者かに素手で殺された。格殺とは素手で殺すことをいい、殴られたのか絞められたのかは分からない。宮中の秘事をあまり書かない『三代実録』にも記されているので実際に起きたことらしいが、事件は固く秘され、十六日の新嘗会は取りやめとなり、その後の祭祀もすべて中止されたという。下手人については類書もいっさい口を閉ざしている。著者はこれを、翌年に陽成帝が位を退くことへつながる怪事件の一つとみている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本の妖怪(早川純夫・早川純夫・妖怪史・1973年(昭和48年))

『日本の妖怪』は、早川純夫が一九七三年(昭和四十八年)に著した妖怪史の読み物である。『出雲風土記』『日本書紀』から『日本霊異記』『今昔物語』、江戸の『新著聞集』などの随筆までの古典に記された妖異を、かかわりのある実在の人物や事件とともに古代から近世へ時代順にたどる。全八章で、引用は意訳を交えて『』でくくり、仏教談や霊験談、地方の民話はおおむね除き、第七章には江戸の見聞録から選んだ二十話を並べる。

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