河村イッケの守護神タカガミの小宮
どんな伝承か
小留浦部落は戸数十六軒という時代が長く続き、水没直前は十一戸であった。そのうち河村・原島・松原・山口の四軒がムラの草分けで、今も旧家と呼ばれている。なかでも河村家が最も古く家格が高く、屋号をオマエという。地ワカレを三軒出し、そのワカレの一つからさらに新家が一軒出て、合わせて五軒で河村イッケを構成する。本家オマエの屋敷の裏にはタカガミと称するコミヤが祀られ、これがイッケの同族守護神で、祭日にはイッケ中が集まり神官を招いて同族祭祀を行った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点(桜井徳太郎・桜井徳太郎・歴史民俗学・1977年(昭和52年))
『霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点』は、桜井徳太郎が一九七七年(昭和五十二年)に著し、筑摩書房から刊行した論文集である。昭和三十二年から五十年にかけて学会誌や雑誌、新聞に発表した論考を収め、民俗学と歴史研究の関係、郷土の民俗像の史的復元、古代のシャマニズムと憑霊、呪いの人形、怨霊から御霊への死霊観を論じる。後半で折口信夫の巫女観と柳田国男の祖先観を検討し、巻末にあとがきと初稿発表覚書を付す。