正月十四日の嫁祝いとカツの木
どんな伝承か
嫁を迎えて最初に迎える正月十四日の夜、聟方はムラの若い衆を祝宴に招く。若い衆は男根を象形する大きなカツの木二本を一組とし、その日の午前に道祖神庭のサエノカミで松焼きの火中にくべたオンマラ石と合わせ、嫁祝いの祝儀として持参する。大きいものほど結構だというので部落中に人を派遣して探させた。宴の途中、新妻が世話人に手を引かれて挨拶に出た途端、若い衆が腰に挟んだカツの木を抜いて嫁の尻を叩こうと襲いかかり、座は騒然となる。早い懐妊を祈る呪法だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点(桜井徳太郎・桜井徳太郎・歴史民俗学・昭和(民俗学))
民俗学者・桜井徳太郎『霊魂観の系譜―歴史民俗学の視点』。日本民俗学を歴史研究と結びつける歴史民俗学の方法を提唱し、古代から現代に至る日本人の霊魂観を追究する。I『民俗学と歴史研究』では日本民俗学の宿命・対象・方法と歴史研究との関係を論じ、II『歴史民俗学の構想』では柳田国男の重出立証法を批判・克服し、奥多摩小河内村の婚姻習俗(朝聟入り型・承認権)を作業例に郷土の民俗像の史的復元を試みる。