壁の黒い影から抜け出た少年
どんな伝承か
清田益章が中学三年生のころ、自宅で実験会を開いていたときの出来事である。かなり名の知れた人物が来ていて、清田が手洗いに立つと、その人はすぐ外で待つのは失礼だからと少し離れた所で待っていた。清田が意識をぐっと込めた瞬間、その人の目の前の壁から黒い影がぼうっと湧き出し、その黒い所から清田がぽんと抜け出してきたのだという。その人はそれ以来、清田の家に姿を見せなくなった。宮内勝典にテレポートの話を求められた清田が、自分の瞬間移動をときどき目にする人もいるとして明かした逸話である。
原典より
それで、オレが意識的に「クッ」といったらね、ちょうどその人の目の前の壁から、ボワーッて黒い影が出て来たんだって.—— サイキの海へ――超能力をめぐる対話(清田益章・宮内勝典・清田益章・超能力・1986年(昭和61年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
サイキの海へ――超能力をめぐる対話(清田益章・宮内勝典・清田益章・超能力・1986年(昭和61年))
『サイキの海へ――超能力をめぐる対話』は、宮内勝典と清田益章が一九八六年に交わした対談をまとめた本である。スプーン曲げで知られた清田の幼いころと超能力少年としての歩み、テレビ番組でインチキと報じられた事件、アメリカの大学での念写実験、病気治し、ロックや心理学への関心を率直に語り合う。宮内が出会いを記した序文に始まり、東京・雑司が谷で行った対話を小見出しで区切って収め、沖縄や石垣島のシャーマンに触れた宮内の結びで閉じる。