トップ > 福島県の伝承 > 猪苗代町

妻の亡霊が生んだ上棟式の供えもの

所在地福島県耶麻郡猪苗代町大字関都都沢
年代伝承
登場渡部幸夫、語り手、伝承者
出典猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説

どんな伝承か

ある大工の棟梁が大きな普請の建前の際、家の一番大事な柱を五寸ほど短く切り落として使えなくしてしまい、心配のあまり寝込んだ。妻が、柱の上に四つに組んだものを載せて屋根を付ければかえって恰好がつくと教え、棟梁は喜んだが、女房の知恵と知れては名にかかわると思い妻を殺してしまった。以来、建前のたびに妻の亡霊が出て苦しめられ、役の行者に、霊を祭れば禍は福に転じると諭された。それで棟には五色の旗を立て、麻や鏡、毛髪、紅、白粉など女の物を供えるようになったという。

原典より

話者 故渡部幸夫(都沢)昔、あるところに大工の棟梁がいた。—— 猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史)

『猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説』は、猪苗代町の町史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。町内の話者から聞いた方言まじりの昔話と、楊枝峠の力松、皿沼物語、木地小屋村の大蛇、大恩寺の化け灯篭、首なし地蔵、吾磐椅の鬼婆、磐梯明神など、町内の地名や寺社にまつわる伝説を載せる。昔話は動物昔話と本格昔話に分け、伝説の末尾に『新編会津風土記』『耶麻郡誌』などに載る伝説の題を挙げた伝説追補を付す。

種別から探す

亡霊供物

猪苗代町の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説』の伝承