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猫の人語

所在地東京都墨田区
年代伝承・近世
登場語り手、伝承者
出典民俗怪異篇
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どんな伝承か

江戸の本所に住む旗本石川八郎が、妻と火鉢で暖まりながら生まれる子どもの性別について話していた。妻が女児の可能性を示唆すると、火鉢で温まっていた長年飼っていた老猫が突然人間の声で「男だ」と言った。夫妻は驚愕しながらも冷静に対処し、四、五日後にこの猫を領地の寺に預けて生涯世話させることにした。やがて生まれた子は男児であり、猫は胎児の性別を見通していたことになった。同様の話として、増上寺の脇寺徳水院で、梁から落ちた猫が「南無三宝」と人間の声で念仏を唱えたという事例も伝えられている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

民俗怪異篇(磯清・磯清・民俗怪異・昭和初期)

磯清『民俗怪異篇』。馬・城・猫・灯の占・狼・落語の怪談という主題ごとに、各地の怪異伝承を随筆風に集成する。馬の怪では、馬を悩ます馬魔(ギバ)とその禁厭、大津馬神社と魔女の素性、古戦場・城趾に出る首切れ馬と濁ヶ淵の主、袖ヶ瀧山の夜行さん(左片袖の姫)、鈴鹿の坂で物言った馬の人語(寛政年中)、馬と恋の執着、徳川家が白馬を禁物とした話。

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