鬼と化した妻を葬った心月寺
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どんな伝承か
享保四年の『奥羽観蹟聞老志』は、上葉場村高山にある稲荷山心月寺について、昔ここに富家の掃部介が住み、その妻は貪欲でひときれの情もなく、ついに鬼と化して死に、この境内に葬られたと記す。寺には掃部夫婦が使ったという一尺二寸の朱内黒外金縁の食盤二器、大蛇の骨一片、亀井六郎重清の古い笈一荷が伝わっていた。明治三年には心月寺畑三反四畝二十四歩の記録があるが、現在は廃寺となっている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
胆沢町史 11(民俗編4)――口承・伝説(胆沢町(編)・胆沢町史・自治体史(民俗))
岩手県胆沢町の伝説・昔話を網羅する。第一節は高山掃部長者と松浦佐用姫の物語で、薬師如来本地松浦佐夜姫誕生記、高山掃部長者竹生嶋弁財天胆沢物語、『南部叢書』所載の奥州胆沢高山実伝(高山稲荷の由来、嘉門長者の妻が嫉妬で大蛇に化し止々井の大堤に隠れて人を害し、美女を牲に供える年番が定められ、遠州小夜の中山から小夜姫が身売りして奥州に下り、牲に上るが神明仏陀の冥助で害を免れ大蛇の骨角を埋葬、潟岸薬師・諏訪明神を祀る)など複数の版と考証を収める。
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