天女と現じて素性を語る大蛇
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どんな伝承か
水中から二十歳ばかりの天女となって現れた大蛇は、姫の前にかしこまって素性を尋ねられ、自らは上胆沢の大旦那高山掃部長者の女房であったと語った。夫は慈悲第一の人であったが、自分はあまりに邪見で万民に憎まれ、仏神に見放されて大蛇の苦患を受け、この地に住むこと九百九十九年、その間に美しい女を呑むこと九百九十九人に及んだという。この度は姫に巡り会って成仏できると、手を合わせて拝んだ。姫が母に会えねば生きる甲斐がないと告げると、大蛇は故郷へ送り届けようと申し出た。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
胆沢町史 11(民俗編4)――口承・伝説(胆沢町(編)・胆沢町史・自治体史(民俗))
岩手県胆沢町の伝説・昔話を網羅する。第一節は高山掃部長者と松浦佐用姫の物語で、薬師如来本地松浦佐夜姫誕生記、高山掃部長者竹生嶋弁財天胆沢物語、『南部叢書』所載の奥州胆沢高山実伝(高山稲荷の由来、嘉門長者の妻が嫉妬で大蛇に化し止々井の大堤に隠れて人を害し、美女を牲に供える年番が定められ、遠州小夜の中山から小夜姫が身売りして奥州に下り、牲に上るが神明仏陀の冥助で害を免れ大蛇の骨角を埋葬、潟岸薬師・諏訪明神を祀る)など複数の版と考証を収める。
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