大蛇が教えた蛇毒の呪い
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どんな伝承か
花渕善兵衛という腕のよい漢方医がいた。薬種が尽きたので弟子と山へ薬草を採りに入り、沼のほとりで休んでいると、うなり声が聞こえた。藪の中を探すと大きなうわばみが腫れ物に苦しんでいる。善兵衛は医者の務めとして腫れ物を切開し包帯を巻いてやった。癒えた大蛇は頭を下げ、人が蛇に噛まれたときに毒を消すまじないの言葉を教えて沼へ沈んだ。以後善兵衛はこの呪いで多くの人を救った。大正のある年、土橋の祭日にまむしに噛まれた槻の木の阿部用吉が、水沢の表小路近くの花渕善兵衛屋敷へ運ばれると、門をくぐっただけで痛みが引いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
胆沢町史 11(民俗編4)――口承・伝説(胆沢町(編)・胆沢町史・自治体史(民俗))
岩手県胆沢町の伝説・昔話を網羅する。第一節は高山掃部長者と松浦佐用姫の物語で、薬師如来本地松浦佐夜姫誕生記、高山掃部長者竹生嶋弁財天胆沢物語、『南部叢書』所載の奥州胆沢高山実伝(高山稲荷の由来、嘉門長者の妻が嫉妬で大蛇に化し止々井の大堤に隠れて人を害し、美女を牲に供える年番が定められ、遠州小夜の中山から小夜姫が身売りして奥州に下り、牲に上るが神明仏陀の冥助で害を免れ大蛇の骨角を埋葬、潟岸薬師・諏訪明神を祀る)など複数の版と考証を収める。
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