悪病の家を助けた土手の地蔵
どんな伝承か
昔、今の東浜町の北方の土手の上に石像の地蔵尊があった。ある農家の家族が悪病にかかり、近所の人々は誰も寄りつかなくなった。ただ一人病にかからなかった老人は、一人では代掻きができず、田に出て困り果てていた。すると一人の子供が現れてわけを尋ね、老人が事情を話すと、馬の鼻取りをしてやるという。代掻きが終わり、昼飯を食べさせようと家へ連れて帰る途中、地蔵尊のあたりでその子供は突然姿を消してしまった。老人が大変驚いてふと地蔵尊を見ると、その足は泥にまみれていた。地蔵尊が老人を助けるために化身したのだといい、その後、今の五老内に堂宇を建立して祀った。石像は破損が甚だしいので、現在の木像になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。