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薄の茎を天に上げる雨の神

所在地沖縄県石垣市字登野城
年代伝承(口承)
登場野原美屋久、玻武名屋の大翁主、雨の神をもてなした男、石垣島で雨の神を迎えた者
出典日本伝説大系 第15巻

どんな伝承か

黒島の東海岸、野原崎の近くで畑を作っていた野原美屋久は、長い日照りに苦しんでいた。東の海へ投げ網に出たところ、子どもほどの背丈の者が五人、小舟でやってくる。尋ねると、自分たちは雨の神で、この島に雨を降らせに来たと答えた。美屋久は喜んで家に迎え、ご馳走でもてなす。翌日、五人は彼を畑へ連れ出し、薄の茎を切って呪文を唱えながら天へ差し上げた。その夜は大雨が降り、幾日か同じことを繰り返したのち、神々は雨を呼ぶ呪文を美屋久に授けて去ったという。神々はさらに石垣島の東岸で玻武名屋の大翁主に迎えられ、乾いた田へ水を与えた。黒島では今も日照りのたび、美屋久の掘った野原井戸に集まって呪文を唱えてもらうという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。

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