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小便をすると迷わされる大川のビッチン山

所在地沖縄県石垣市字石垣(ビッチン山)
年代明治〜昭和
登場不明
出典沖縄怪談集 逆立ち幽霊

どんな伝承か

石垣島の大川部落の海岸近くに、赤い鳥居のある小さな祠があり、島ではビッチン山と呼んでいる。昔は深い森で、今は大きな榕樹と数本の木が残るだけだという。近くに料亭や飲食店が並ぶにぎやかな場所だが、酔客がこのビッチン山に向かって小便をすると、亡霊にかどわかされるといわれた。東の自宅へ帰るつもりが西へ歩かされ、新川部落の外れの一の橋で我に返るのだという。面白半分にわざと小便をした者も、知らずにした者も、等しく一の橋まで連れて行かれた。糸満の漁夫が遊女の姿の幽霊に連れ回されて百姓家に逃げ込んだ話や、幽霊を信じない若者富田太郎が試しに小便をして美女に誘われ、翌朝共同墓地で寝ていた話が伝わっている。

原典より

ところが酔客が道端のビッチン山に向って放尿すると、たちまち異変が起って、亡霊にかどわかされる、というので有名であった。—— 沖縄怪談集 逆立ち幽霊(伊波南哲) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

沖縄怪談集 逆立ち幽霊(伊波南哲)

『沖縄怪談集 逆立ち幽霊』は、石垣島で育った詩人の伊波南哲が、新聞や雑誌に書いた話と書きおろしを合わせ、沖縄の怪談を物語風に綴った怪談集である。那覇の辻遊廓や一日橋、首里、石垣島・竹富島などを舞台に、遊女や捨てられた女の幽霊、遺念火、キジムナー、お化け封じの術を描き、戦後のタクシー幽霊の噂や東京で起きた位牌の嫁入りの話も取り上げる。題を付けた二十二話のあとに「怪談断片集」を置き、少年時代を語る「果たして幽霊はいるのか」で結ぶ。

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