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館ヶ崎の鬼孫兵エと左馬之助

所在地山形県東置賜郡高畠町元和田(館ヶ崎館)
年代天正十九年(1591年)・伊達政宗の時代
登場後藤孫兵エ、館崎主膳、左馬之助、伊達政宗
出典高畠町伝説集

どんな伝承か

伊達氏の時代、中和田の北方に館崎主膳という家臣が居館を構えていた。主膳は又の名を孫兵エといい、天正十九年に伊達氏に従って仙台へ移った。藩内では鬼孫兵エと呼ばれる剛勇であった。政宗に寵愛された左馬之助という才智すぐれた者が重臣の列に加わり、これを妬む旧臣が孫兵エに彼の不徳を吹き込んだ。孫兵エは早朝その邸へ押し入り、一刀を抜いて斬りつけた。左馬之助は刀の下をくぐって一言を請い、二人がともに失われれば伊達家が危ういと静かに説いた。孫兵エは誤りを悟って涙を流して詫び、以後二人は兄弟のように親しくなったという。和田川の北方の平坦地は孫兵エの屋敷跡といわれ、館ヶ崎山の麓からは刀や鎧が出土したことがある。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

高畠町伝説集(山形県立高畠高等学校文芸班(編)・1957年(昭和32年))

『高畠町伝説集』は、山形県立高畠高等学校文芸班が熊木成夫教諭の指導で編み、昭和三十二年に高畠町伝説集刊行会から発行した伝説集である。高畠町とその周辺に伝わる社寺の縁起、人物、怪異、動物、地名の由来などを、古老からの聞き書きと古記録から採り、内容の多くは郷土研究家安部名平次の蒐集による。神仏・人物・怪異・動物・什物・地物・地名・地誌の八篇に分け、町長の序と校長・安部名平次・武田好吉の文、編者の後記を付す。

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