義民が直訴を謀った評定岩
どんな伝承か
二井宿の名勝地である観音岩は、名僧徳門上人の開基と言われる。全山が奇岩から成り、岩に松が生え、夏の散策にも秋の紅葉にも絶景の岩山である。公園から登ると岩の間から清水が湧き出て、夏の暑さを忘れさせる。奇岩の上に育つ桜の木は「世嗣桜」または「石割桜」と呼ばれている。そこから行くと「里見岩」「天狗岩」を通って巨巌があり、洞窟となった所がある。これを「評定岩」と名づけている。寛文年間のこと、屋代郷の義民と称された高梨利右ヱ門が、将軍に直訴するについて郷の名主と評定した所と伝えられている。
原典より
二井宿の名勝地、觀音岩は、名僧德門上人の開基と云われます。—— 高畠町伝説集(山形県立高畠高等学校文芸班(編)・1957年(昭和32年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
高畠町伝説集(山形県立高畠高等学校文芸班(編)・1957年(昭和32年))
『高畠町伝説集』は、山形県立高畠高等学校文芸班が熊木成夫教諭の指導で編み、昭和三十二年に高畠町伝説集刊行会から発行した伝説集である。高畠町とその周辺に伝わる社寺の縁起、人物、怪異、動物、地名の由来などを、古老からの聞き書きと古記録から採り、内容の多くは郷土研究家安部名平次の蒐集による。神仏・人物・怪異・動物・什物・地物・地名・地誌の八篇に分け、町長の序と校長・安部名平次・武田好吉の文、編者の後記を付す。