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乙女峠

所在地神奈川県足柄下郡箱根町仙石原(乙女峠)
年代伝承
登場おとめ
出典神奈川の伝説

どんな伝承か

昔、仙石原の農家におとめという気立てのよい一人娘がいて、十七歳になると縁談が次々に舞い込んだ。ところが娘は毎晩、両親が寝入ると家を抜け出すようになり、男のもとへ通っているとのうわさが村中に広まって、縁談はすっかり消えた。ある雪の夜、病身の父が後をつけると、雪だまりに落ちた娘がもがいていた。父は親に隠れて過ちを犯した天罰だと心を鬼にして見捨て、峠を越えた。足跡は御殿場竹の下の地蔵堂の前で消え、堂守から、娘は三か月毎夜、父の病の平癒を祈っていたと聞かされた。急いで引き返したが娘はすでに冷たくなっていた。村人はうわさを恥じ、この峠を乙女峠と呼んだという。

原典より

古い屋敷址にまつわる伝説 一二七神社・寺院・堂・祠にまつわる伝説 一三五—— 神奈川の伝説(谷川平夫(文)/読売新聞社横浜支局 編・1967年(昭和42年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

神奈川の伝説(谷川平夫(文)/読売新聞社横浜支局 編・1967年(昭和42年))

『神奈川の伝説』は、読売新聞社横浜支局が一九六七年に編んだ神奈川県内の伝説集である。読売新聞神奈川県民版に昭和四十年九月から四十二年八月まで八十回連載された「神奈川の伝説」のうち六十五回分を収め、文は谷川平夫記者が書き、伝説の地を訪ねて住職や古老に聞いた話と現在の様子を添える。樹木・石・塚・水・坂や島・屋敷址・社寺・禁忌・地名の部に話を分け、大藤時彦の序文と巻末の解説・索引を付ける。

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