鎮西八郎伝授の日乾し土鍋
どんな伝承か
青ヶ島には粘土が採れず、液体を入れる器に事欠いていた。空き瓶をたくさん抱えて島へ上がった女の行商人がいたという話も、そこから出ている。旧記によれば、昔この島には鎮西八郎に教わったと称する、日に干して作る土の鍋があった。三十日干せば三日使え、一年干しておけば一月のあいだ役に立ったというのだから、嘘のような話である。今でこそ交易で本土の品が入るが、その代金を得るにも、荒磯の崖の上から牛や甘藷を船まで運び下ろさねばならなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。