トップ > 岩手県の伝承 > 遠野市

山中で聞いた妹殺しの叫び

所在地岩手県遠野市
年代警官が棒を持つ時代
登場菊池弥之助とその妹、甥孫四郎
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

弥之助がある奥山に入り、茸を探すとて小屋を掛けて泊まっていた夜更け、遠くの方できやーという女の叫び声が聞こえ、胸を轟かせた。里へ帰ってみると、その同じ夜の同じ刻限に、自分の妹がその息子に殺されていた。母一人子一人の家で、嫁と姑の仲が悪くなっていた。その日、息子は昼頃に突然、母はとても生かしておけないと言って大きな草刈鎌を研ぎ始め、前後の戸口をことごとく鎖した。夕方、母は囲炉裏の側にうずくまって泣くばかりであった。息子が鎌で肩口を薙いだ時、母は弥之助が深山で聞いたような叫び声を立てたという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

種別から探す

虫の知らせ殺人

遠野市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『定本柳田国男集 第4巻』の伝承