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中井浦金剛寺の木地引支配と両木屋

所在地三重県尾鷲市大字中井浦(金剛寺)
年代江戸時代
登場出口信濃太夫、八ッ野兵部太夫、木地引の支配を命じられた伊勢山田の御師
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

三重県側の熊野では伊勢神宮の勢力が木地屋に影響していた。尾鷲の中井浦の金剛寺は、和深の山中に住む木地引を支配する権利を持ち、近江の筒井公文所や高松御所のような立場にあった。「紀伊続風土記」によれば、木地引はもと江州君ヶ畑の親王家の臣で、親王家断絶の後に浪人となって諸国の深山に入り今の渡世を営んだ。江戸時代に切支丹の禁令が厳しくなって取締りが難しいため、伊勢では山田の御師出口信濃太夫と八ッ野兵部太夫に支配を命じ、紀州の和深山は宗門改めが行き届かないので当寺に委託した。以来寺は春夏に徒弟を山々へ遣り、小屋で読経させたという。木地引には木地屋小屋と負禰小屋の二派があって両木屋と呼んだ。

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出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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