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一つ家の鬼婆が使った石の枕

所在地東京都台東区(浅草寺)
年代安永六年(開帳)
登場一つ家八の鬼婆、旅人
出典定本柳田国男集 第4巻

どんな伝承か

浅草寺では安永六年三月二十日から六月一日まで境内の神仏を総開帳し、一千年前の石の枕がふたたび評判になった。観世音の縁起にいう磐居の石枕と同じ物かどうかは確かめにくいが、開帳ではこれを姥石と称して見せたらしい。浅草では沙渇羅龍王の化けた姥が、磐居と磐融の二つの石で旅人の頭を砕いたと語られてきたのに、残っているのは一方だけである。寝ている旅人を殺すのに石の枕というだけでも大仕掛けなのに、なぜもう一つの石まで用意したように語りだしたのか、そちらのほうがよほど不思議だと柳田は言う。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。

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