番町の七不思議の狸囃子
どんな伝承か
タヌキバヤシ(狸囃子)は、深夜にどこからともなく太鼓の音が聞こえて来るものである。東京では番町の七不思議の一つに数えられ、今でもまだこれを聴いて不思議がる者がある。東京のものは地神楽の馬鹿囃子に近く、加賀金沢の狸囃子は笛が入っているというが、それを何と呼んでいるかは知らない。山中ではまた山神楽、天狗囃子などといい、これによって御神楽岳という山の名もあるという。(風俗画報四五八号)
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第4巻』は、柳田国男の著作を集めた定本の一巻である。岩手県遠野の伝承を佐々木鏡石から聞いて書いた「遠野物語」、山に入った人や神隠しを論じた「山の人生」、河童・ひだる神・一つ目小僧・天狗などを扱い妖怪名彙を付す「妖怪談義」を収める。ほかに「山人考」「史料としての傳説」「比丘尼石の話」「山人外傳資料」「『イタカ』及び『サンカ』」「山民の生活」など、山人・漂泊民・妖怪をめぐる論考を併せる。