稲荷のある家ばかり焼けた本塩の火つけ
どんな伝承か
行徳の板橋すみが語る。このあいだまで、新田(本塩、別名塩焼町)では八、九年にわたって火つけが続いた。稲荷様を祀っている家はどこも、一年に一度は本物の丸焼けになったほどだったという。番をしていても、その後をつけてまた火をつけられる。七、八年ものあいだ続いたが、犯人はとうとう挙がらなかった。あの火つけを知らない者はいない、と語る。
原典より
21 タマヤの狐22 新場の狐 (1)〜(2)23 狐に化かされた話 (1)〜(2)24 化け松 (1)〜(5)25 ムジナが化けて出た話26 いっとこ婆さん27 坊さんの財布II 伝説—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。