馬頭観音の橋で亡き母に化けたムジナ
どんな伝承か
語り手が三つの時に母を亡くし、父は再婚もままならず思案に暮れていた。三丁目の田中屋への用足しの帰り、馬頭観音の橋にさしかかると、死んだはずの妻が娘を背負って立ち「ちゃん、何処行っただか」と呼びかけてきた。ムジナが人の心を悟って化けたのだと気づき、急いで煙草に火をつけると姿は消えたという。
原典より
26 いっとこ婆さん27 坊さんの財布II 伝説〔国分・北国分〕1 三人地蔵2 腹切様 (1)〜(2)3 双頭蛇の弁天様4 日枝神社の話 (1)〜(3)—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。