大洲からの帰りに高谷へ迷い出た姉妹
どんな伝承か
語り手が六年生の時のことである。大洲の方にいる友達のところへ妹を連れて遊びに行き、その帰り道、行けども行けども家に帰り着けなくなった。腹は空くし、妹は疲れて泣き出し、語り手も泣いてしまった。気がついてみると、まるで見当違いの高谷の辺りに来ていた。囲川の橋を渡って帰るはずのところを、なぜか向こうへ行ってしまったのだという。家では人さらいにさらわれたと思って大騒ぎになった。狐に化かされたような話だと語る。
原典より
あのねえ、こういう話があんのよねえ。—— 市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年))
『市川の伝承民話 第2集』は、市川民話の会が昭和五十六年に発行した民話資料集である。千葉県市川市の曽谷・宮久保・下貝塚と行徳の古老から聞き取った、狐や狢に化かされた話、火の玉、伝説、昔話、唄、暮らしの禁忌や苦労話を、方言を残した語り口のまま記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部を地区別に並べて各話の末に話者と記録者を記し、巻末に語り手の紹介、話者と採訪者の名簿、採訪記、あとがきを付す。