② 流れ勧進
どんな伝承か
宮久保では、お産で亡くなる女性が多かった昔、真間川で流れ勧進という供養を行った。竹を切って四角い枠を作り、さらしの網を張って、亡くなった女性の鏡と櫛と髪の毛を載せ、竹のひしゃくを添えて川岸の人通りのある所に置く。千人の人に水をかけてもらわなければ、産で死んだ仏は身がきれいにならず、行くべき所へ行けないと言われた。話者は学校へ通う道すがら、水をかけてやらねばと思って通ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年))
『市川の伝承民話 第2集』は、市川民話の会が昭和五十六年に発行した民話資料集である。千葉県市川市の曽谷・宮久保・下貝塚と行徳の古老から聞き取った、狐や狢に化かされた話、火の玉、伝説、昔話、唄、暮らしの禁忌や苦労話を、方言を残した語り口のまま記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部を地区別に並べて各話の末に話者と記録者を記し、巻末に語り手の紹介、話者と採訪者の名簿、採訪記、あとがきを付す。