唱行寺の司令本部と海軍の葬式
どんな伝承か
戦時中、唱行寺には三十人ほどの司令本部が駐屯していたという。部隊長は毎晩酒ばかり飲んでいて反感を覚えたといい、補充兵として木更津に赴いた際には、酔って川に落ちて亡くなった仲間の葬儀と引導を頼まれ、お経の途中で言葉を忘れてしまった顛末を、話者はおかしみを込めて振り返る。「兵隊でお布施は出るか」と班長にかけあった軽妙なやりとりも語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第7集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1999年(平成11年))
『市川の伝承民話 第7集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十一年に発行した民話資料集である。平成四年度から六年度にかけて市川市の柏井・須和田・宮久保・原木・稲荷木と国分高校ほかで行った採訪の聞き書きを、話者の息継ぎや方言を残したまま収める。世間話・伝説・昔話・唄と諺・年中行事・生活譚・現代若者の学校話の七部に分け、巻末に話者紹介と会員の採訪記、あとがきを付す。