塩田の水撒きと手の豆
どんな伝承か
掻き回しているうちに砂は真っ白に乾いてくる。乾いたら今度はコイタゴ(肥担桶)を担いで海水を汲みに行き、柄杓で汲んだ水を、田に肥しを撒く要領で霧がかかるように平均に撒く。一度にばさっとあければ叱られた。濡らしてはまた掻き回して干し、その作業を夕方まで繰り返す。真夏に日が照ると砂はかなり塩水を吸い込む。夕方になると、撒いた砂を四方から元の場所へ集めてくると山田良治は語る。
原典より
それで行ったり来たりね、こうあの行ったり来たりしてやってるとね、そのうちに時間がたつと、あのう砂がね乾いてくるんですよ、真っ白にね。—— 市川の伝承民話 第7集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1999年(平成11年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第7集(市川民話の会(調査・編集)/市川市教育委員会(発行)・市川の伝承民話・1999年(平成11年))
『市川の伝承民話 第7集』は、市川民話の会が調査・編集し、市川市教育委員会が平成十一年に発行した民話資料集である。平成四年度から六年度にかけて市川市の柏井・須和田・宮久保・原木・稲荷木と国分高校ほかで行った採訪の聞き書きを、話者の息継ぎや方言を残したまま収める。世間話・伝説・昔話・唄と諺・年中行事・生活譚・現代若者の学校話の七部に分け、巻末に話者紹介と会員の採訪記、あとがきを付す。