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弘法大師の地蔵で渋が消えた天辺のわらび

所在地千葉県佐倉市天辺(古寺)
年代伝承
登場弘法大師、旅の僧
出典房総の伝説

どんな伝承か

佐倉市天辺の小さな古寺に年老いた尼が住んでいた。晩秋のある日、いかにも徳の高そうな僧が訪れ、請われるままに一夜の宿を貸した。翌朝、尼は丹精したわらび餅を出しながら、貧しくて年中わらびを採って暮らしているが渋が多くて困ると打ち明けた。僧は、自分の持つありがたい地蔵尊に仕えれば、この山のわらびの渋はきっと消えると言って像を差し出す。尼が棚に安置して拝み、振り返るともう僧の姿はなかった。その年からこの地のわらびは渋がなくなり、村人は尼寺に参詣して、あの僧は弘法大師に違いないと語り合った。市原市西国吉にも、宿を借りた大師が灰汁抜きせずに食べられるわらびを老婆に教えたという似た話がある。

原典より

佐倉市天辺の小さな古寺に、年老いた尼がいた。—— 房総の伝説(平野馨) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

房総の伝説(平野馨)

『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。

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