キツネにだまされ尾が凍ったタヌキ
どんな伝承か
房総にはタヌキを主人公にした伝承が多く、江沢中葉氏が記録した長生郡睦沢村のタヌキ話もその一つ。ある寒い夜、キツネが「尾を池に浸せば魚が集まる」とタヌキをそそのかした。タヌキは言われた通りにしたが一匹も捕れず、明け方には尾が凍りついて動けなくなってしまったという、間の抜けた笑い話である。
原典より
房総には木更津市の証誠寺のタヌキ話をはじめ、多くのタヌキを主人公にした伝承がある。—— 房総の年輪 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の年輪
『房総の年輪』は、房総各地の伝説・昔話・信仰の伝承地を一項ずつ取り上げた短い文章を集めたもので、著者と刊行の事情は原典に記されていない。香取の要石や真間の手古奈堂、松虫姫、源頼朝や義経の伝説地、沈鐘伝説、椀貸伝説、河童や天狗、海の怪異「もうれん」などを、『譚海』『上総国誌稿』や市町村の民話集を引きながら所在地とともに記す。各項は読み切りの小文で、昭和四十五年と四十七年の年頭に書かれた項を含む。