尽きぬ味噌で長者になった夫婦
どんな伝承か
兵庫の宿のはずれに、草鞋を作って暮らす貧しい夫婦がいた。ある年の大晦日、旅の僧が一夜の宿を借り、翌朝去りぎわに庭の隅の古い瓶へ何事かを念じていった。あとで中をのぞくと味噌が満ちており、いくら取っても尽きることがない。夫婦はこれを売って長者になったという。柳原には長者の屋敷跡が残り、この地方では味噌を商う家が店先に匙と箸を看板として掲げるようになったと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。