夢で見た通りだった小さな教会
どんな伝承か
昭和二十年秋、福岡女専在学中の私は、同級生数人とHさんの案内でキリスト教の教会を訪ねた。その前夜、夢を見た。教会らしからぬ小さなしもた屋で、ガラス戸を開けると土間があり、左横に粗末な階段、左の壁は淡いクリーム地に白い百合の花模様の壁紙が貼ってある。ところが翌日行ってみると、夢で見た通りの家で身震いが出た。教会のことは何も聞いていなかった。ヤミ市場の近くだった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。