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動かぬ礎石と稲荷の夢枕

所在地岩手県釜石市
年代現代
登場柳玄寺住職、田中正明、採話者
出典現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂

どんな伝承か

釜石に住む武藤某の先祖は、遠野一郷を治めた南部侯に仕える家臣で、郷を火難から守るために京都の伏見稲荷の分霊を勧請して祀った。年を経て稲荷神社は東小学校の敷地内に入ったが、終戦直後の指令で宗教施設は公共用地から撤去された。のちに同校のプール建設のため、跡地に残る礎石を動かそうとしたが、どれだけ人手をかけても微動だにしない。ちょうど同じ頃、遠く離れた武藤某の夢枕に稲荷大明神が連夜現れ、故地へ連れ帰ってほしいと懇願した。某は遠野を訪ね、撤去された社の行方を尋ね当てて御室を自ら故地へ移した。以後、夢枕に立つことはなくなり、礎石も難なく動いたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。

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