井の頭池の主と涸れた泉
どんな伝承か
井の頭の池には主が棲むといわれ、弁天の授かり子だった娘が白蛇となって水底へ帰った話から、この池の近くで蛇を殺せば嵐か大水になると噂されていた。ある日、草刈りに出た百姓が曲がり角で大蛇と鉢合わせし、驚いた拍子に鎌で首を切って殺してしまう。果たして大風雨となって村は水浸しになり、村人は主の祟りだと恐れて池へ供物を捧げて詫びた。風雨は止んだものの、今度は湧き続けていた池の水がぱたりと止まり、中野の宝仙寺の住職が祈祷してようやくもとどおりに湧き出したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
江戸動物民話物語(窪田明治・江戸時代~明治時代の民話を記録した著作(推定20世紀初頭))