お寺坂の松が跳ね返り伐り手を打つ
どんな伝承か
昭和四○年頃の話である。福岡町下野に法界寺という寺がある。その寺に行くには一五○メートルくらい坂を登らなくてはならず、その坂道をお寺坂とよんでいる。坂道の両側には古い松の木が何本も植えてあった。昭和四○年頃、松喰い虫が大繁殖して松の木を次々と枯らしていき、寺の松にも虫がついて枯れそうになったので切ることになった。檀家の寺役の人が切ることになり、ロープを張って安全を確認して切ったのだが、どうしたハズミか倒れた木がはねかえって、切った人の頭をうった。保安帽をかぶっていたのだが、その人は病院に運ばれる途中で亡くなった。あとで調べると、松の木のもとには無縁仏があったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)