蛇を祀って松巳稲荷となった松
どんな伝承か
あまり大きくない蛇がいて、ある人の夢枕に立ったという。稲荷のあるところには大きな松の木があり、蛇を祀ったので松巳稲荷と名づけた。祀ってからは蛇が出なくなった。語り手が子どもの頃はまだ稲荷は建っておらず、その角に田へなびくほどの良い松の木があった。昔は電車道までずっと田だった。その松に蛇が出て、見物人が集まり通行止めになるほどだったので、警察から松を伐ってくれと言われた。だが伐れば祟りが恐ろしいので、伐るなら警察で伐ってくれと答えると、それきり来なかった。戦争前、羽田の大火でこのあたりは焼けてしまった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)